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ノロウイルスの胃腸炎|水分のとり方と、家族に広げない対処

本文・参考文献の更新:2026年10月10日

一般の方向け

体調が悪い子どもに家族が少量ずつ飲み物を与える説明用イラスト
説明用のイラストです。実際の患者さんや当院の設備を描いたものではありません。

急に吐いたり下痢が続いたりすると、食事をどうするか、家族にうつらないかが心配になります。まずは水分をとれるか、尿が出ているか、反応や元気さが普段と違わないかを確認してください。ノロウイルスは冬に多いものの、一年を通して起こります。

症状だけでは、原因を決められません

ノロウイルスでは、感染からおおむね24~48時間後に嘔吐、下痢、腹痛などが出ます。多くは数日で改善しますが、乳幼児や高齢の方は脱水に注意が必要です。同じ症状はほかの感染症などでも起こるため、「冬の下痢だからノロ」と決め付けないことが大切です。〔1,2〕

治療でまず優先するのは、失った水分を補い、つらい症状を和らげることです。ノロウイルスに抗菌薬は効きません。検査も全員に必要とは限らず、診察で必要性を判断します。

自宅での確認と受診の流れ

  1. 飲めるか確認一度に多く飲まず、少量ずつ試す。
  2. 尿と反応を見る尿が少ない、ぐったり、飲んでも吐くときは相談。
  3. 重い症状は急いで受診意識の異常、強い腹痛、血便などは別の病気も評価。
年齢や持病で必要な対応が変わります。重い症状があるときは順番を待たず受診してください。

吐き気があるときの、水分と食事

飲める状態なら、経口補水液などを少量ずつ、間隔をあけて試します。一気に飲んで吐いてしまう場合は、小さな一口から始めてください。経口補水液は水分と電解質を補うためのもので、普段の飲み物として大量にとるものではありません。〔2〕

吐き気が落ち着いたら、食べられるものを少量から再開します。子どもや高齢の方では、長く食べずに過ごして体力を落とさないよう気を付けます。腎臓病・心不全などで水分や塩分の制限を受けている方は、補い方も医療機関に相談してください。下痢止めは自己判断で使わず、特に発熱や血便がある場合は受診しましょう。

受診を急ぎたい症状

  • 水分をほとんどとれない、飲んでも繰り返し吐く、尿が明らかに少ない。
  • ぐったりして反応が乏しい、立つと強くふらつく。
  • 血便、強い腹痛、症状が悪くなっていく、または改善しない。

意識がおかしい、呼吸が苦しいなどの重い症状は、救急対応が必要です。嘔吐や下痢の回数だけでなく、最後に尿が出た時刻、飲めた量、発熱、腹痛を伝えていただくと、状態を相談しやすくなります。

家族に広げないために

ノロウイルスは、便や吐物で汚れた手・食品などを通して口に入り、感染します。食事の前、トイレの後、汚物の処理後は、石けんと流水で手を洗いましょう。アルコール消毒だけで手洗いの代わりにはなりません。〔1,3〕

吐物は乾燥する前に、使い捨て手袋、マスク、エプロンなどで身を守り、ペーパータオルで静かに取り除きます。周囲の人を遠ざけ、換気をし、汚れた場所を適切に消毒してください。消毒剤は、製品のノロウイルス対策・使用面の表示に従います。塩素系漂白剤を酸性の洗剤などと混ぜない、皮膚に使わないことも大切です。〔1,3〕

症状がある間は、ほかの人の食事を作るのを避けます。症状がなくなってもすぐに感染を広げる心配がなくなるわけではありません。調理の仕事などへの復帰は、職場の衛生基準も確認してください。

当院へ相談するとき

嘔吐・下痢・発熱があることを、受付でもお伝えください。当院では大人もお子さんも一般診療に対応しています。検査の希望だけでなく、「飲めない」「いつもより反応が鈍い」といった状態を先に伝えることが大切です。

内科・小児科の診療案内/発熱・急患外来の受診方法

参考文献・情報源

  1. 厚生労働省:ノロウイルスに関するQ&A
  2. CDC:About Norovirus(症状・脱水と対応)
  3. CDC:How to Prevent Norovirus
大西 剛史

2008年に東京医科歯科大学を卒業し、大学病院・武蔵野赤十字病院・秀和総合病院・春日部中央総合病院などで研鑽を積み、春日部大西毎日腎クリニックを開院いたしました。 専門は腎臓透析領域で、保有資格は、腎臓科専門医・指導医、透析専門医・指導医、綜合内科専門医。腎臓内科、総合診療外来、皮膚科・泌尿科を含むオンライン診療の経験があり、多岐にわたる診療が得意。

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